入れ歯(義歯)
「入れ歯」(義歯)の
メリットとデメリット
メリット
- 外科処置をしなくて済む(全身疾患があるなど、どんな方でも治療が可能)
- 比較的治療期間が短い
- 作り直し、修理が容易
- 経済的
- 取り外しできるので衛生的
デメリット
- 設計によっては発音しづらいなどの違和感がある
- 慣れるまで時間がかかる
- 装着後の調整が必要
- 取り外ししなければいけない
年齢と歯の数には相関関係があります。
運悪く歯を失った時、治療方法にはブリッジ、入れ歯(義歯)、インプラントがあります。それぞれ利点欠点があり、患者さん一人ひとりお口の中の環境は違いますので、どの方法が最適かは一概には言えません。患者さんの健康状態、喫煙の有無、歯がない場所、咬む力、残っている歯や骨の状態によって変わります。当院は、患者さん一人ひとりに合った治療法をご提案いたします。
入れ歯(義歯)とインプラントの
違いについて
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入れ歯(義歯)
超高齢社会の日本では健康寿命と平均寿命の差が注目されています。たとえば、2020年の65歳以上の高齢者の認知症有病率は16.7%、約602万人となっており、6人に1人程度が認知症有病者といえます。寝たきりになった場合、誰がお口の清掃をするのでしょうか?
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インプラント
インプラントが発明されてから数十年たちます。インプラントの治療法は確立され、その安全性や長期予後は疑う余地がありません。
入れ歯は取り外しができるので施設の方やご家族がお手入れするのも容易にできます。
入れ歯は天然歯を守るための二次固定装置と言われています。適切な治療を行えば、歯周病になった歯でも長期に保存できます。歯周病の専門家と義歯、補綴の専門家が連携して治療にあたっている歯科医院は少ないのではないでしょうか
インプラントはご自身の骨の中にネジを植え込み、そこに被せ物を入れるので、それ以外の義歯やブリッジとは違い、残っている歯に全く負担はかかりませんし、残っている歯を守る役割もします。インプラント治療で問題となるのは治療期間と費用です。
インプラントは骨が十分にある方でも治療に時間がかかります。骨がない場合は骨を補填するところから始めないといけないため、数年かかることもあります。また全身疾患がある方や歯周病の管理ができていない方、喫煙者は成功率が大幅に低下することがわかっています。
下北沢せきにし歯科医院では義歯を専門にしている歯科医師(東京医科歯科大学非常勤講師)が在籍しています。義歯は天然歯を守るための二次固定装置と言われています.適切な治療を行えば,歯周病になった歯でも長期に保存できます。歯周病の専門家と義歯,補綴の専門家が連携して治療にあたっている歯科医院は少ないのではないでしょうか。
義歯の種類
総義歯
総義歯とは
歯を全て失ったときに適用される義歯。義歯と歯肉の吸着(吸盤の吸着と同じ原理)によって義歯を維持させます。
総義歯に最適なケース
- 残存歯がない患者さん全て
部分床義歯
部分床義歯とは
部分床義歯は人工の歯だけでなく、これを支える歯肉色の義歯床や、義歯が外れないための装置(とめ金)などから作られます。失った歯が1本だけの場合から、歯が1本しか残っていない場合まで対応出来ます。
歯がなくなったところに部分床義歯を装着すると、咀嚼障害、発音障害、咬合不良、外観不良といったの問題の多くが解決します。顔の外観が回復して社会生活が円滑に送れるようになり、患者さんの気持ちも変化することが少なくありません。
部分義歯に最適なケース
(おすすめの患者さん)
- 歯周病の治療中の患者さん(一時的な噛み合わせを作るための義歯)
- 全身疾患等でインプラント治療ができない患者さん
- 高齢の患者さん
部分床義歯の材質
保険診療の場合
レジン床
義歯の大部分がプラスチックでできているため、経年的に劣化したり、壊れやすく、細菌が付着しやすいです。また、剛性がないため義歯がたわむ事で、土台の歯に負担がかかりやすいです。
自費診療の場合
金属床
金属製の骨組みは薄くて強度が高く、長年の使用にも耐えることができます。幅も小さくできるので異物感が少ないほか、衛生的で、食べ物や飲み物の温度を感じやすい利点があります。また、義歯を利用して残っている歯と強固な固定ができるため、歯への負担を少なくできます。
マグネット
磁石の力を利用して義歯を維持させることができるので、金属のとめ金を見えにくくすることができたり、入れ歯を小さくすることができます。歯の根っこが一本でも残っていれば磁石をつけられます。う蝕が大きかった歯にも適用でき、緩くて外れやすかった義歯が改善されます。
コーヌステレスコープ義歯
一般的なクラスプ(金属のばね)とは異なり、義歯を装着したときに金属が見えない装置です。外観が良くなるだけでなく、義歯が安定して咀嚼しやすくなります。
インプラントオーバーデンチャー
下あごに歯がない方にインプラントを埋入して総入れ歯を安定させる方法です。
歯がすべて残っていない方に対する治療法として、総義歯が長い間中心的な役割を果たしてきました。しかし、舌や筋肉の動きにより、とくに下顎の総義歯は安定を得ることが難しいため、専門医が作製しても良好な結果とならないことがあります。
これを解決する手段として、顎に数本のインプラントを入れて総義歯を安定させるインプラントオーバーデンチャーという方法があります。インプラントオーバーデンチャーは通常の総義歯よりも安定が格段に良口なります。現在、下顎に歯が一本も無い方に対する治療法の第一選択は、インプラント二本を使用したインプラントオーバーデンチャーであるとされています。
ノンメタルクラスプデンチャー
部分床義歯の構成要素である金属製のとめ金を歯肉色の樹脂に置き換えた義歯。
会話した時など金属色が正面からは見えないので義歯が入っていると気づかれにくいです。ただし、金属を全く使わない剛性のない義歯は「残っている歯や歯肉に悪影響や骨を吸収させる危険性がある」と言われているので、全ての方に使えるわけではないです。
完成までの流れ
- カウンセリング
- 仮の型取り
- 計測
- 精密な型取り
- 噛み合わせの型取り
- 試着
- 完成
- メインテナンス
義歯の設計をするために仮の歯型をとります
レントゲンや型取りをした模型,歯周病の状態わもとに義歯の設計を行います
設計をもとに精密な歯型をとります
上下の歯の位置を決めるために噛み合わせの型どりをします
義歯の見た目や噛み合わせが問題ないか確認します
定期的に、メンテナンスに
お越しください
部分床義歯は装着した後の管理が大切です。義歯と口腔内の清掃を適切に行わなければ、義歯に付着するプラークが原因となって口内炎となったり、間接的に歯周病やう蝕を誘発して残っていた歯をさらに失うことにもなります。
ご自身では問題なく使えていても、噛み合わせが変わっていたり骨がやせて義歯があっていない事はよくありますので、定期的なメインテナンスが必要です。