仮歯が壊れた

仮歯が壊れてお困りの方へ|
よくある質問と専門的な解説

治療の途中で使っていた仮歯が、ある日突然「ポロッと取れた」「欠けてしまった」…
そんな時、驚きと同時に「どうしよう!」と不安になりますよね。

ご安心ください。仮歯のトラブルは、治療中には決して珍しいことではありません。
豊富な経験を持つ歯科医師があなたの疑問や不安に、一つひとつ丁寧にお答えしていきます。

Q:仮歯が壊れたとき、すぐに歯医者に行かないとダメですか?

A:夜間救急に駆け込むほどの緊急性はありませんが、放置は禁物です。翌日か、数日以内に必ず歯科医院へ連絡してください。
仮歯には「治療中の歯を守り、次の治療をスムーズに進める」という非常に重要な役割があります。放置すると歯が動いたり、むし歯になったりするリスクがあるため、できるだけ早く受診することが大切です。

Q:仮歯が壊れたのはなぜ?原因と予防法を知りたい

A:主な原因は「強い力」と「接着剤の性質」です。硬いものを避け、優しくケアすることが大切です。
仮歯は、最終的な被せ物が入るまでの「仮の歯」です。強度は弱く、次回の治療で外しやすいよう意図的に強すぎない接着剤でつけています。

  • 主な原因: 硬いものや粘着性の高い食べ物、歯ぎしり・食いしばり、不適切なフロスの使い方
  • 予防法: 硬いものを避ける、フロスは横に引き抜くなど優しく扱う

Q:仮歯が壊れたときの治療費はいくらぐらいかかりますか?保険適用?

A:治療している歯の場所や、治療の種類によって大きく異なります。

保険適用
(目安:1,000円~3,000円程度)

  • 前歯(前から3番目までの歯)
  • ブリッジ治療の過程の仮歯

保険適用外
(目安:3,000円以上、医院による
※当院は4,000円~)

  • 奥歯1本の治療
  • セラミックなど自由診療の仮歯

Q:仮歯が壊れたままだとどうなる?放置したら危険ですか?

A:はい、放置は危険です。治療が振り出しに戻ってしまう可能性さえあります。

  • 歯が動き、最終的な被せ物が入らなくなる
  • むし歯や感染のリスクが高まる
  • 噛み合わせに悪影響を及ぼす

Q:仮歯の再作成は保険が効きますか?自由診療との違いは?

A:「最初の仮歯が保険なら再作成も保険、保険外なら再作成も保険外」が原則です。

Q:最終的に保険にするか保険外にするか決めていない場合、
仮歯は保険適用になりますか?

A:いいえ、その場合は保険適用外となります。
健康保険制度には「混合診療の禁止」があるため、最終的に保険外になる可能性がある場合は仮歯から保険外扱いになります。

Q:噛み合わせ全体の治療で使っている仮歯が壊れた場合はどうなりますか?

A:噛み合わせ全体の治療(全顎治療)はすべて保険外診療です。そのため仮歯も保険外での修理・再作成となります。

Q:仮歯が壊れたことで治療のスケジュールは変わりますか?

A:すぐにご連絡いただければ大きな影響はありません。
ただし長期間放置すると、型取りのやり直しが必要になり治療が数週間以上延びる可能性があります。

【補足】「保険の仮歯」と
「保険外の仮歯」は何が違うの?

当院の特徴

「なぜ奥歯の仮歯は保険外なの?」と疑問に思われるかもしれません。
それは、保険診療が「病気を治すための最低限の機能回復」を目的としているためです。
一方で、保険外の仮歯は「より快適で、より美しく、より長持ちする治療」を実現するために重要な役割を果たします。

保険の仮歯(テック)

主な目的・用途最低限の機能と審美性の確保
(前歯・ブリッジに適用)
特徴安全に次の治療に進むための標準的な仮歯
費用保険適用

保険外の仮歯(高品質テック)

主な目的・用途歯の保護・審美性の向上
(奥歯単独や、前歯をより綺麗にしたい場合)
特徴保険のものより丈夫で、見た目も自然な高品質な仮歯
費用保険外(3,000円〜 ※当院は4,000円~)

保険外の仮歯(プロビジョナル)

主な目的・用途最終的な歯の「完璧な設計図」
(多数歯治療、インプラント、噛み合わせ治療など)
特徴高強度・高精度。この仮歯で長期間生活し、噛み合わせや見た目を完全にシミュレーションする「リハーサル用の歯」
費用保険外(20,000円〜)

ご自身の治療で使われている仮歯がどれに当たるのか、その目的と価値をご理解いただくことが、安心して治療を進める上でとても大切です。
ご不明な点は、いつでも私たちにご質問ください。

【40代男性】歯がボロボロなのを治したい【全顎治療・歯周病治療】

担当医
準備中
主訴
あっちこっち取れたりむし歯ができた
他院に通院するも仮歯が何度も壊れ、治療できないと言われた
期間
1年
費用
総額3,870,000円
治療内容
全顎治療:歯周病治療、FGG(遊離歯肉移植術)、APF(歯肉弁根尖側移動術)、CLP(歯冠長延長術)、部分矯正治療、セラミック治療
治療に伴うリスク
・歯周病治療の効果を発揮するのは、口腔衛生環境の維持にかかっているため、正しいケアと歯科医院でのメインテナンス予防が必要です。
・くいしばりや歯ぎしりがある場合、負担がかかりやすくなり、割れや欠けが発生する可能性があります。